元Salesforce・今村和広が語る「今、SaaSスタートアップに飛び込むべき理由」

SaaS市場は毎年10%超で右肩上がりの成長を続けています。一方で新しい業態のため、人材市場にSaaS経験者が少ない状況です。
そこでユーザベースグループのFORCASでは、2019年4月から「SaaSオープン採用」を開始しました。FORCAS代表の佐久間と、元Salesforceで執行役員を務めていた今村に、SaaSオープン採用の狙いについて話を聞きました。

佐久間 衡

TAIRA SAKUMA

FORCAS CEO

UBS証券投資銀行本部にて、テクノロジーセクター及び金融法人セクターを担当し、企業の財務戦略アドバイザリー業務に6年間従事。2013年、株式会社ユーザベースに参画。2017年より株式会社ジャパンベンチャーリサーチ、株式会社FORCASの代表取締役に就任。

今村 和広

KAZUHIRO IMAMURA

FORCAS CCO

ソフトバンクグループを経て、2004年に株式会社セールスフォース・ドットコムに入社。首都圏営業部門のマネジメント、インサイドセールス本部長、コマーシャル営業 執行役員 第1営業本部長を歴任。2019年4月より株式会社FORCAS 執行役員CCO(Chief Customer Officer)に就任。

もう一度、Salesforceのようなサービスを作ってみたい

――今村さんの前職、Salesforceは大変素晴らしい会社です。なぜ転職しようと思ったんでしょうか?

今村:

Salesforceは文化もサービスもユーザーさんと作り上げていく素晴らしい会社ですし、僕自身もさまざまなことを経験させてもらいました。

だからこそ、Salesforceのような素晴らしいユーザー体験を提供できるようなサービスをもう一度作りたい、この素晴らしい経験を1社でも多くのお客様と一緒に創り上げたいと思ったんです。

Salesforceの看板があるからこそできることも、もちろんたくさんあります。自分自身のチャレンジとして、その看板を外したときに、どれだけ勝負できるか、やってみたかったのも大きいですね。

――数ある選択肢の中で、なぜFORCASを選んだんですか?

今村:

FORCASを選んだ理由は3つあります。

1つは佐久間さんの「SaaS業界を盛り上げていきたい」というビジョンに共感したから。自分の経験が微力でも役立てるのであれば、チャレンジしたいと思ったんです。

2つ目はFORCASというソリューションそのものの魅力。さまざまな企業が自分たちの『THE MODEL』を作ろうとしている中で、FORCASはビジネス、組織づくりの2つの観点で起点となり、お客様に貢献できるという確信を持ったのと、自分自身にとってもすごく大きな学びになると考えました。

3つ目はFORCASの組織。今まさに組織を作っているスタートアップという点が、僕にとって非常に魅力的でした。実際に入社して驚いたのは、普段の会話で「ユーザー」という言葉が出る頻度が多いこと。これはユーザー視点が強いことに他なりません。

 

僕が担当しているカスタマーサクセス(CS)チームがユーザーの声を吸い上げ、エンジニアチームにボールを渡すと、驚異的なスピードでサービスがバージョンアップされます。

もちろん、ずっとこのペースでバージョンアップし続けるのは難しいと思いますが、ユーザベースの7つのルールにある「スピードで驚かす」をまさに体現していますよね。
本当にユーザーと共創して進化し続けているのがFORCASなのだと実感しました。

――今後、FORCASではどんなチャレンジをしたいと考えていますか?

今村:

たくさんありますよ(笑)。1つは、今まさに作っている「ユーザーのための組織」をより良いものにしていきたいですね。

もう1つは、ユーザーさん、ベンダーさんと一緒に、SaaS業界を盛り上げていくことです。具体的には、お互いのノウハウを共有する場として、コミュニティを作ること。
すでにイベントや勉強会をやってきていますが、コミュニティづくりを加速させるエンジンの1つになれたらと思います。

ABM(Account Based Marketing)は、まだこれからの領域です。FORCASに知見を集め、それを現在使っていただいているユーザーさんはもちろん、ABM導入を検討している人たちにも、もっと広く知ってもらいたいと考えています。

SaaSオープン採用、始めます

佐久間:

先日リリースも出しましたが、4月から「SaaSオープン採用」を始めました。まずはSaaS業界に従事する人の数を増やす必要があると考えたからです。これはFORCASにとっても、日本にとっても、やる意義があります。

まずFORCASにとっては、今後もFORCASをどんどん成長させて、お客さんに提供できる価値をもっと大きくしていきたい。そのために、2019年の第1四半期は「最高の仲間を集める」をOKRに掲げて、全社で採用に取り組んでいます。

その結果、リファラルを中心に採用が決まってきていますが、我々が目指す価値をユーザーに届けるためには、まだまだ足りません。事業成長を加速させるためにも、さまざまな方法で仲間を集めていく必要があると考えています。

 

――「日本にとっての意義」とは、何でしょうか?

佐久間:
今、SaaS市場は急速に成長しています。ただ、急成長しているSaaS業界だからこそ、そもそも経験者が少ないのが課題です。人材不足は全てのSaaS提供企業が直面している課題だと思うんです。

SaaS業界の経営者たちが、毎日のように人材募集の投稿をしています。中でもインサイドセールスやカスタマーサクセスなど、SaaSの鍵になる部門の採用に苦労している企業が多い。

だったら、SaaS未経験者を採用し、経験豊富な今村さんと共にSaaSの真髄を叩き込んで、それを仕組み化しようと考えたんです。結果が出ればという前提ですが、トレーニング内容などもオープンにすることで、他のSaaS企業が自社に取り込めるようにできれば、と。

今村:

SaaS業界を成長させるには、未経験でもチャレンジを許容できる、オープンなスタンスでの採用が必要。これが「SaaSオープン採用」です。

佐久間さんの言う通り、SaaS業界の人材不足は深刻です。僕らとしても、SaaS未経験者がチャレンジする障壁をなるべく低くしたい。特定の職種や経験に限定せず、しっかりしたトレーニングメニューを用意するなど、積極的に受け入れる姿勢を示すことで、SaaS業界に興味を持ち、チャレンジしてくれる人が1人でも多く増えればと考えています。

 

さらに僕は人材面だけでなく、企業のSaaS活用もより加速できると考えています。今年7月には、こうした流れを更に大きくしていくべく、「日本のSaaS SHIFTを加速する」をテーマに「SaaSway」というカンファレンスを実施します。

既存のSaaSベンダー様はもちろん、今後SaaS SHIFTを検討されている企業の方々も、このカンファレンスに参加いただければ、きっとSaaS業界や、なぜSaaS SHIFTが必要なのか、イメージできるはずです。

顧客の成功をサポートする気概のある人に来てほしい

――「SaaS オープン採用」には、どんな人に来てほしいですか?

今村:

2つあって、1つはお客さんのビジネスの成長に関わりたいと考えている人ですね。2つ目は、自社のプロダクトを心から愛し、自信を持ってお客様に伝えることができる人です。

SaaSはただソリューションを売るだけではなく、サービスとノウハウをセットで売るビジネスだと思うんです。だから自社のサービスを使い倒し、かつ好きな人で、顧客の成功をサポートしようという気概のある人に来てほしいですね。

佐久間:

SaaSをやりたいという気概がある人ですね。そして、FORCASの「未来のマーケティングを共創していく」というビジョンに共感できる人。

あとは「オープンコミュニケーションができる」というFORCASが大切にしているバリューさえ持っていれば、今村さんを始めとするFORCASメンバーが、SaaS未経験でもしっかり育てます。

ちょっと偉そうなことを言っちゃうと、SaaS時代になって、より会社の本質が問われるようになってきたと思っているんですね。

 

――どういう意味ですか?

佐久間:

ビジョンという目的のもと、それに共感した人たちが集まり、その達成を目指している集団が「会社」だと定義すると、SaaSでは本当にそのビジョンが問われます。

SaaSはサブスクリプションモデルで、売りっぱなしのサービスではないため、ユーザーにとってのリアルな価値を、自分たちのビジョンに沿って実現していく必要があります。ビジョンを信じていないと、価値を届けられないし、自分たちの価値を大きくしていくこともできない「嘘のない」サービスなんです。「ビジョンを目指す集団」という、会社本来の姿が濃く出ると思うんです。

今村さんがおっしゃった「自社のプロダクトを愛し、使いこなす」と同じですよね。自社のプロダクトは、まさにビジョンを現実化しているものですから。自分の人生にも仕事にも、お客さんにも嘘を持ち込みたくない人は、SaaSにすごく合っていると思います。これは私のnoteにも書いたので、ぜひご覧いただきたいです。

SaaS業界人口を増やすべく、トレーニングプロセスを整える

――SaaS未経験者を育成していく、まずはFORCASで見本を作るとのことですが、具体的にはどのように進めるんですか?

佐久間:

今村さんという、我々がお手本にしてきたSalesforceで豊富な経験を積んだ人がジョインしてくれたのが大きいですね。彼の経験やノウハウを、SaaS未経験者の育成に、存分に活かしてほしいと考えています。

また、そもそもユーザベースは、SaaSという言葉がトレンドになる前から、SPEEDAというSaaSプロダクトを作ってきました。SaaS未経験者を採用し、一緒に成長してきた歴史があるので、ゼロから育成に取り組むわけではありません。

もちろんFORCASでは未経験者の育成に関して、まだ結果が出ているわけではありません。今後はトレーニングプロセスだけでなく、試行錯誤する過程や失敗体験も含め、オープンにしていきたいです。

今村:

FORCASのビジョンは、「未来のマーケティングを共創する」。社内の仲間やユーザーさん、パートナーさんと共創し、素晴らしいサービスが、それを必要とする人に無駄なく最速で届く世界をつくる。そんなチャレンジをしたい人は、ぜひ僕たちに会いに来てください。SaaS未経験者でも、しっかり育てます。ぜひ一緒に最高の挑戦をしましょう。

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