「ワーママ・パパは職場のマイノリティ」を解消したい。ユーザベースの子育て共有コミュニティ

今回のテーマは「Career Juggling(キャリアジャグリング)」。2018年にユーザベース社内で発足したワーキングペアレンツのコミュニティです。仕事も育児も自分も全部大事で、お手玉状態なところから「Juggling」と名付けられました。
今回は立ち上げ人であるAssurance and Consulting Team(前・常勤監査役)の嶋田、SPEEDAマーケティングの半澤に、発足の背景と何をやっているか、ワーキングペアレンツが働く上で知っておいてほしいことについて聞きました。

嶋田 敬子

NORIKO SHIMADA

Assurance and Consulting Team責任者

同志社大学を卒業後、監査法人トーマツ(現・有限責任監査法人トーマツ)に入社。事業会社を経て夫の転勤に伴い渡米。単身帰国後、第一子を出産。その後コンサルティング会社勤務を経て、2015年より常勤監査役としてユーザベースにジョイン、マザーズ上場に寄与。2019年3月より現職。2児の母。

半澤 瑞生

MIZUKI HANZAWA

SPEEDA Marketing Offline-Marketing Leader

大学卒業後、ビジネスを学ぶため3年間渡米。帰国後、英国に本社を置く大企業役員向けのマッチングビジネスなどを展開するグローバル企業に就職。営業を経て、日本国内の支社経営全般と売上を管理しながら8年間在籍。在籍中30歳で第一子を出産。2016年に転職を決意し、ユーザベースSPEEDA事業のマーケティング部門に未経験ながらジョイン。2人目の出産を経て、復帰1年が経つ。

今回のテーマは「Career Juggling(キャリアジャグリング)」。2018年にユーザベース社内で発足したワーキングペアレンツのコミュニティです。仕事も育児も自分も全部大事で、お手玉状態なところから「Juggling」と名付けられました。
今回は立ち上げ人であるAssurance and Consulting Team(前・常勤監査役)の嶋田、SPEEDAマーケティングの半澤に、発足の背景と何をやっているか、ワーキングペアレンツが働く上で知っておいてほしいことについて聞きました。

ありのままの気持ちを打ち明け、「個」でいられる場所へ

「Career Juggling」発起人の1人、嶋田がワーキングペアレンツの社内コミュニティの必要性を感じたキッカケ。それは「自分の想い」と「周囲から抱かれているイメージ」のギャップでした。

出産直前まで仕事をして、産後すぐに復帰をした嶋田。休職期間は、わずか2ヶ月でした。その姿を目の当たりにした周囲からは「バリキャリ」「仕事人間」と思われてしまいます。

 
嶋田:
仕事は好きですが「パワフルな女性像」が1人歩きしていることに、寂しさがありました。私なりに葛藤したうえでの決断だったので。会社は上場前後だったこともあり、主幹事証券会社とも相談して、(当時の役職だった)常勤監査役という責任を全うするためには、早期の復帰が必要だという事で決断しました。
半澤:
嶋田さんがめちゃくちゃ悩んだ末に2ヶ月での復職を決断したと知って、本当にビックリしました。話を聞くまで、私も彼女に対して『バリキャリ』な印象を持っていたので。本人の気持ちに耳を傾けるのは本当に大事だと感じました。
嶋田:
仕事自体は好きなので、あながち間違いではないんですが「子どもより仕事を優先している」とイメージが先行して先入観を持たれるのは、ちょっと違うな……とマイノリティ感がありました。
子育てしている人の現状は知ってほしいけど、自ら手を挙げてアピールするみたいな形は違う気がする。一方で、一人で抱え込んでいるままなのも違うなと思っていて。

ユーザベース嶋田

嶋田は当時、ベビーシッターサービスの「KidsLine(キッズライン)」を使っており、代表の経沢香保子氏が主宰しているコミュニティの存在を知りました。
コミュニティメンバーの1人である小田桐あさぎ氏の価値観に惹かれ、彼女が著書を出版するタイミングで社内イベントを企画・実施。これがCareer Jugglingの原型になったと言います。

 
嶋田:
小田桐さんの『嫌なこと全部やめたらすごかった』という本をもとに、彼女の価値観をシェアしてもらいました。
ちょうど同じくらいのタイミングで、私も旦那と子どもを置いてバリに1週間行ってみたんです。その話を義姉に話したら「子育て中のママをすごく勇気づける話だから、会社でみんなにシェアしたほうがいいよ」と言われて。
みんなもう少し自由に考えられたらいいのに、と思ったし、どんな種類のマイノリティでも、ありのままに自分の気持ちを打ち明けられる場所、「個」を受け入れてもらえる場所が社内にあると「心理的安全」につながると思ったので、「Career Jugling」を立ち上げました。
 

2008年に創業したユーザベースの平均年齢は33歳(2018年12月時点)。子育て中の社員も少しずつ増えてきました。しかし所属チームによっては、まだまだマイノリティな存在です。
Career Jugglingは、家庭やキャリアの考え方を自由に話し、日頃の不安や悩みを発散、ノウハウを共有する場を目指しています。

 
半澤:
親になると、夜に行われることの多い社外勉強会に行ったり、異業種の人と交流したりする機会は少なくなります。それを代替する意味でも、昼間にやってしまおうと思って、現在は月に1度、テーマを決めて海外拠点もつないだランチ会を実施しています。

自己紹介グラレコ

子育てしながら、ユーザベースでどう働くか?

現在ユーザベースには出産を控えているメンバーが複数います。自身も2児を育てながら働く嶋田は「本当に不安なのは、出産・育児よりも育休から復帰した後の働き方では」と語ります。

昨年Career Jugglingで開催した出産前のメンバーに対する「総インプット大会」では、先輩ママが「出産準備」「夫婦の関係構築」「産後ケア」などのノウハウを、出産を控えたメンバーに伝えました。
彼女たちの不安解消を狙った企画でしたが、そこで気づいたことがありました。

 
嶋田:
産む・育てるに関する情報は、会社を問わず共通項が多いため、世間にあふれています。
でも「子育てしながら、ユーザベースでどう働くか」の情報は不足していました。育休中の情報格差をどう埋めるかなど、復帰は会社によるところが大きいと感じます。
 

この反省を踏まえ、Career Jugglingでは「職場復帰の罠」をテーマに据えたディスカッションも行う予定です。

チーム内に前例となる子育て中の社員がおらず、「ママの働き方を開拓してほしい」と言われて入社した半澤も、職場復帰の罠について、当時のことを振り返りながら語ります。

SPEEDA半澤

半澤:
たとえばチームのオフサイトミーティングで、1週間前に子連れでもOKなので参加しないかと提案がありました。でも子連れで仕事の話をするのは難しいですよね。
もちろんマイノリティである子育て社員のために、他の大多数の人が合わせる必要はありません。参加を見送りましたが、チームが関わる場には、いつだって参加しコミットしたい。だから「寂しいということだけは分かってほしい」と伝えました。
メンバーは「大変だね」と言ってくれるけど、具体的に何が大変なのか、分からないんですよね。怒っているわけでは全くないけど、現状や気持ちはちゃんと共有しようと思って。メンバーも「伝えてくれてありがとう」と言ってくれました。
 

「子どもは急に熱を出す生き物」「帰宅後、子どもを寝かしつけるまでの数時間が一番忙しい」――そんな子育て経験者にとっては当たり前の実態が、若手20代が中心の職場ではあまり知られていません。当事者たちがどのような状況に置かれていて、何を感じているのか。嶋田はCareer Jugglingの発信を通じて、社内の情報格差も埋めていきたいと考えていると言います。

自由と責任はセットだけど無理しすぎていないか?

行動指針である「7つのルール」でも「自由主義で行こう」「渦中の友を助ける」を掲げているユーザベース。これまでUB Journalでも紹介してきた「スーパーフレックス制度」や「保育料補助制度」は、その価値観を象徴する制度です。

 
半澤:
わが家は夫も仕事が忙しく、平日はほぼワンオペ状態。それでも仕事も家庭もなんとか回せているのは、ユーザベースだからこそ。コアタイムも事前申請もない「スーパーフレックス制度」に助けられています。ここまで自由に働かせてくれる会社はなかなかない。保育園のママ友からもめちゃくちゃ羨ましがられています。
 

もちろん「自由主義で行こう」の大前提には「責任を果たす」という信頼関係があります。
だからこそ「こんな働き方をさせてもらって、ありがたい。きちんと仕事で成果を出そう」――そんな責任感の強さから、自分を追い込んでしまうこともあったそうです。

 
半澤:
スーパーフレックスだと「フルタイム」や「時短」の概念がほとんどありません。どこで働いてもいいし、私のように子育て中の人は寝かしつけてから仕事をしていることも多々あります。「働き方を自分でコントロールできる」けど、良くも悪くも「配慮はされない」環境だと思います。
 

仕事も子育ても頑張りたいという人にとって、ユーザベースはその環境を用意しています。仕事と子育てをどんなバランスで働くかは個人次第ですが、復帰直後は自分にとってベストなバランスがまだ見えにくいはずです。

半澤自身、復帰直後は「制限のある生活になっちゃったな」と思っていたと言います。やりたいことがあるのに、制限があるからできない。子どもがいるから大変だとアピールしたいわけではないけど、無意識に引け目を感じていた気がするーーそこから抜け出した今、「仕事が楽しくて仕方ない」と笑います。

半澤:
慣れない子育てで大変だったとき、周りのみんながキラキラして見えて……今思うとマイノリティであることを隠そうとしていたんですね。
ユーザベースが掲げる「7つのルール」をブレイクダウンした「31の約束(DO & DONT’S)」の中に「DO 仲間を頼りにする」「DONT’S 一人で抱え込む」というのがあります。復帰直後は、自分でやったほうが早いし楽だと思っていたし、自分で抱え込むことがコミットすることだと思いこんでいました。
でも復帰から3年経って、仲間を信頼し、頼りにすることもできるようになったし、どこまで仕事を詰め込むと子どもが体調を崩しやすいかなど、だんだんペースもつかめてきました。
大変だけど、めちゃくちゃ楽しいんですよ。やりたいことがどんどん出てきて、楽しすぎて不安になっちゃうくらい(笑)。子どもを預けてまで働くんだったら、楽しまないと損ですよね。
私と同じように一人で抱え込んでしまっている・不安を抱えているプレママ、新米ママもまだまだいるはず。私もまだ子育て3年生ですが、1つ乗り越えたなと感じているので、Career Jugglingでこの経験をシェアしていければと思います。

31の約束

Career Jugglingでは、今後もワーキングペアレンツやプレパパ・ママ向けのイベントや、社内への情報発信を積極的に行っていくそうです。「子育て世代に限らず「マイノリティ」と感じる人たちに目を向けられる場にしていければ」と2人は笑顔で語ってくれました。

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