2018.11.30 AlphaDrive

HR領域から、新規事業を生み出しやすい社会をつくる――僕らがNewsPicks for Businessを立ち上げた理由

NewsPicksは2018年9月、企業向けソリューションラインナップ「NewsPicks for Business」を発表しました。


このプロジェクトを推進するのは、リクルートで新規事業開発を担当し、現在はNewsPicksで執行役員を務める麻生要一と、学生時代にユーザベースで長期インターンを経験し、新卒を経て2015年に戻ってきた相羽輝。


今回は「NewsPicks for Business」立ち上げメンバーである2人が、どのように企業課題を解決していくのか、また一緒に事業開発していくメンバーに求める要素をディスカッションします。聞き手は、ユーザベースのカルチャーチーム マネージャーの宇尾野が務めます。

麻生要一YOICHI ASO

NewsPicks 執行役員

東京大学経済学部卒業。 リクルート(現リクルートホールディングス)に入社後、 ファウンダー兼社長としてIT事業子会社(株式会社ニジボックス)を立ち上げる。 その後、ヘッドクオーターにおけるインキュベーション部門統括として、 社内事業開発プログラム「Recruit Ventures」及び、 スタートアップ企業支援プログラム「TECH LAB PAAK」の立ち上げに従事。 2018年より起業家に転身し、企業内インキュベーションプラットフォームを 手がける株式会社アルファドライブ、医療レベルのゲノム・DNA解析の提供を 行う株式会社ゲノムクリニックを創業。2018年9月、NewsPicks執行役員に就任。UB Venturesの ベンチャー・パートナーも兼務。

相羽輝AKIRA AIBA

NewsPicks 事業開発

大学卒業後、リクルートマーケティングパートナーズに入社しマーケティング・ 法人営業に従事。その後、ユーザベースへ転職。SPEEDAやentrepedia、FORCASのマーケティング&インサイドセールスの立ち上げから拡大を牽引し、現在は株式会社ニューズピックスで事業開発を務める。

宇尾野彰大AKIHIRO UONO

ユーザベース カルチャーチーム HRマネジャー

2009年にリクルート(現リクルートホールディングス)に入社。 営業、新卒採用、人事企画を担当。グループ会社へ転籍し、新規事業開発、経営企画、事業企画を担当。2016年にソーシャルゲーム開発のベンチャー企業に移り、40人組織の開発マネジメント・開発PMOを担当。2018年ユーザベースに入社し、現在に至る。

NewsPicksの第三のマネタイズの柱を育てる

宇尾野:

まず「NewsPicks for Business」が生まれた背景と、2人が関わることになった経緯を教えてください。

麻生:

僕は古くから(ユーザベース共同代表の)梅田と知り合いで、リクルートを辞めて起業したタイミングで誘われました。

相羽:

僕は入社して2〜3年ほど「SPEEDA」「FORCAS」「entrepedia」のマーケティングとインサイドセールスチームのマネージャーをやっていました。

もともとHR領域のサービスへの関心が強く、社内の新規事業プランコンテストでも提案して受賞もしていたんですね。その後紆余曲折あって、麻生さんが入社されたタイミングで「NewsPicks for Business」にコミットすることに決めました。

麻生:

入社後に、NewsPicksの新たなビジネスの可能性や、現状どのような課題があるのかなど、入社後1ヶ月かけて役員やマネージャーのみんなとディスカッションしました。その中で出てきたのが「NewsPicks for Business」です。

他に出たアイデアとしては、若手向けNewsPicksがありました。既存のNewsPicksは30〜40代の意識の高い男性のビジネスパーソンがコアターゲット。このまま進むと10年後には、ユーザーの中央値も10年分、歳をとってしまうかもしれない懸念がありました。どうやって下の世代をNewsPicksファンにしていくかという課題から出たアイデアです。

どちらも良いアイデアだったと思いますが、ディスカッションを重ねた結果、「NewsPicks for Business」を立ち上げることにしました。「NewsPicks for Business」では「社内限定NewsPicks」「NewsPicksアカデミア for Business」「NewsPicks Intrapreneur Drive」という3つのソリューションを展開します。

宇尾野:

NewsPicksの事業戦略として、どんな意味合いがあるのでしょうか。

麻生:

マネタイズ、コミュニティの活性化、ユーザー数の拡大の3要素があります。

NewsPicksは現在、課金とブランド広告が収益の柱になっています。それに次ぐ第三のマネタイズの柱として、法人向けソリューションである「NewsPicks for Business」を育てていくつもりです。

コミュニティの活性化という意味では、NewsPicksは現在、ニュースにコメントをするピッカーさん達のコミュニティ自体が価値になっているサービスです。今やユーザーが350万人を超え、コメントも毎日膨大な数が上がっていますが、コミュニティのサイズという点では、現状は公開された大きなコミュニティひとつしか存在しません。

「NewsPicks for Business」では、社内限定NewsPicksという少人数かつ閉じたコミュニティを提供することで、よりコメントしやすくなる、公開コミュニティではしにくいコミュニケーションを誘発するなど、コミュニティの熱量が上がることを目指します。

3つ目の「ユーザー数の拡大」については、これまでNewsPicksは広告やマーケティングを通じてユーザーを獲得してきました。さらに個々の法人向けに導入することで、これまでとは異なる層に拡大できると考えています。

 

企業の組織開発から新規事業開発までをサポートしたい

宇尾野:

9月の「UZABASEカンファレンス」に合わせてリリースを出し、ブースも出展しました。反応はいかがでしたか?

相羽:

大変ありがたいことに、企業の組織活性化に課題意識を持たれる方々からお問い合わせをいただいています。経営と現場のコミュニケーションを活発化したい、全社の情報リテラシーを底上げしたい、サイロ化する各部門の情報共有を促進したい、など特にインターナルコミュニケーションに課題を感じられている大企業の皆様からのお問い合わせが多い印象です。

スマホシフトやワークスタイルの多様化、転職の一般化などが背景にあり、従来のインターナルコミュニケーションでは、組織活性化や従業員エンゲージメントの向上といった課題への対応が難しくなっているのを感じます。プロダクトはまだ未熟ですが、インターナルコミュニケーションのあり方を変え、組織風土を良くしたいという情熱を持つ方に役立つサービスに育てたいですね。

麻生:

ただ、「NewsPicks for Business」では人材育成・組織風土活性化にはじまり、最終的には新規事業開発のサポートまでを手がけたいと思っています。そういう意味では、経営層や事業開発部門の方にも、もっと知っていただきたいです。

僕自身、前職からずっと企業の中で事業開発をやってきて、10年前と今とでは産業の垣根がほとんどなくなってきていると感じています。NewsPicksが追いかけているニュースのテーマには、ブロックチェーンやエストニア、次世代物流などがありますが、まさに産業の垣根がないニューフロンティアのようなトレンドですよね。

トレンドとしてのニュースを追いかけつつ、そこに知見のある有識者をプロピッカーとして抱えているNewsPicksのアセットは、企業の事業開発に有効だと考えています。3つのソリューションを使って、社員に知見をインストールすること、社内で事業開発し会社を変革していくことが、最終的に結びついていくと考えています。

会社を変革するなら、既存領域だけでなく新しい分野の知識も必要です。さらにその新しい分野の知見を持つ社外のプロとのネットワークも必要になると考えられます。

産業の垣根がなくなっていく中、フロンティアの知見と有識者を使った事業開発プログラムを展開する。それを3つ目のソリューションである「NewsPicks Intrapreneur Drive」で実現していきます。

NewsPicks for Business 5つの利用シーン

 

宇尾野:

そもそも論になってしまいますが、なぜ日本企業では新規事業が生まれにくいと言われているのでしょうか?

麻生:

私の見えている範囲では、既存事業の利益が上がっていても、10年後もそれをキープし続けられるかと問われて、自信をもってYESと答えられる会社は少ないと思います。であれば今の好景気のうちに、上がった利益を新規事業に投下しなければという熱量は高まっています。

しかしこの20年、さまざまな事情で、新規事業を生み出した経験のある会社は少ない。そして新規事業の経験がある人は、その間にリストラや定年退職などで会社を去っています。

ボードメンバーや役員に新規事業経験者が1人もおらず、判断ができない、そもそもやり方が分からないというケースもあります。会社のルールが既存事業のリスクヘッジやコーポレートガバナンスに偏りすぎて、たとえ現場が何かやろうと思っても難しい例も多いですね。

宇尾野:

仕組みを変えれば新規事業は生まれると思いますか?

麻生:

それだけでは難しいでしょう。

若手の教育やリテラシー向上の施策はどんどんやるべきだし、現場も経営陣に意見を言えるようにならなければなりません。そのためには仕組みを変え、風通しを良くして事業に投資が回るようにしていく必要があります。しかし、この10〜20年で既存事業しかやっていない人と、彼らに教育された新人で構成されている会社が多く、すぐには変わらないと思います。

「NewsPicks for Business」は9月に発表したばかりなので、10〜12月は立ち上げ期と捉えています。顧客に提案しながらどんなニーズがあるのか、どのぐらいのプライシングが適切か、どんな機能が必要かなど、エンジニアも巻き込みながら詳細を詰めている段階です。

 

HR領域から、社会を変えていく

宇尾野:

NewsPicks for Businessでは現在、立ち上げメンバーを募集しています。どんな人に来てほしいと思っていますか?

相羽:

企業のインターナルコミュニケーションへの課題を原体験として持っている方です。私自身、大企業・スタートアップそれぞれの組織で働きましたが、サイロ化する組織の情報共有や、全社の情報共有でいかにエンゲージメントを高めるかなど、日々課題意識を持ってきました。その時の原体験と共感が、いま対面するお客様との会話や事業開発にも活かされていると感じます。

また、NewsPicks for Businessに限りませんが、新しいアイデアは社内で多く出てくる一方で、仕組み化し、組織を安定させられる人は、全体で不足していると思います。目標やビジョンから逆算し、施策やオペレーションに柔軟に落とし込める方は活躍されると思います。

麻生:

ユーザベースは、私がこれまで見てきた会社の中でも、カルチャーが非常に強いという特徴があります。7つのルールをはじめとするカルチャーに合うかどうかは大前提。

何らかの判断の際「社内で○○さんがOKって言ったから」「あの会議で××って決まったから」と組織の理論が強くなってしまうケースがよくあると思いますが、ユーザベースでは、常に「ユーザーがハッピーになるのか?」「サービスの未来を考えて本当に必要か?」など、常にユーザー目線で意思決定します。

だから会議で決まったように見えることも、普通にひっくり返ります。それに馴染めない人には、厳しい環境かもしれません。

HR領域にいる人の中には、事業開発を手がけたい思いを持ちつつ、なかなか実現できていない人もいるはずです。人材育成や組織活性化から事業開発に関わるのは強みを活かせる近道だと思うので、事業開発を目指すHR領域の人には、ぜひ話を聞きに来ていただきたいです。

宇尾野:

立ち上げのプロセスを楽しめる人が良さそうですね。事業開発という意味でも組織開発の視点でも、非常にやりがいがありそうです。

麻生:

NewsPicksは、事業もプロダクトもすごく伸びているフェーズです。NewsPicksのような成長率の高いところで事業開発を経験すれば、圧倒的に成長し、キャリアのチャンスにも恵まれるはず。

NewsPicksのアセットを法人に提供し、その法人を変えることで社会を変えていきたい。人材育成や組織活性化に取り組みつつ、いずれは事業開発をやってみたい――そんな気概のある人と一緒に、この「NewsPicks for Business」を成長させていきたいと考えています。

ユーザベースでは
仲間を募集しています。

Choose Brave.

UB Journal is powered by Uzabase, inc

01 自由主義で行こう 02 創造性がなければ意味がない 03 ユーザーの理想から始める 04 スピードで驚かす 05 迷ったら挑戦する道を選ぶ 06 渦中の友を助ける 07 異能は才能

Related関連記事

See more
  • 2020.01.27 AlphaDrive

    「NewsPicks × 新規事業」で、日本の企業を変える

  • 2020.01.14 AlphaDrive

    とことん顧客に向き合うチームをつくる――NewsPicks for Businessのセールス/ISが描く未来

  • 2018.11.30 AlphaDrive

    HR領域から、新規事業を生み出しやすい社会をつくる――僕らがNewsPicks for Businessを立ち上げた理由

Latest最新記事

See more
  • 2020.03.16 One Uzabase

    ビジネスパーソンが毎日自然にログインするサービスを――SPEEDA・FORCAS・INITIAL事業統合で目指す世界

  • 2020.03.04 Uzabase Corporate

    「法律家ではなく、事業家としてどう考えるか」――経営者との議論も求められるユーザベースのLegalチーム

  • 2020.02.20 Uzabase Corporate

    「労務だからこそ経営目線を身につけることができた」――従業員のフェアネスを追求する、ユーザベースのPeople Experienceチーム