2021.06.17 NewsPicks

「正解がない道を自ら思考し意思決定する」――大手SIer出身の2名が語るNewsPicksのエンジニア組織のリアル

ユーザベースグループでは、2021年の重点投資領域の1つにエンジニア組織の拡大を掲げています。UB Tech Portalサイトオープン、採用イベントに加え、UB JournalやUB noteでもUBグループのTechメンバーへのインタビューを拡充していきます。今回は大手SIerからニューズピックスに参画した2名に、入社を決めた理由や、仕事のやりがい、プロダクトチームの文化など、今のニューズピックスの開発現場についてざっくばらんに語ってもらいました。

金子 雄大TAKEHIRO KANEKO

ニューズピックス Product Development Team App Unit

大手SIerに新卒で入社し、エンジニアとして主に顧客の新規事業開発支援を担当。AWSを活用したサーバレスシステムや、モバイルアプリ開発を経験。2019年7月にNewsPicksに入社し、アドサーバやモバイルアプリの開発を担当。現在は広告事業を行う組織のプロダクトユニットリーダーとして、広告商品の開発に従事。

松本 宜之NORIYUKI MATSUMOTO

ニューズピックス Product Development Team Topic Product Unit リーダー

立命館大学テクノロジー・マネジメント研究科卒業。金融コンサルティング会社にITコンサルタントとして入社。UCLAでの金融工学研修を経て、主にデリバティブを中心としたトレーディングシステムや、ポジション・リスク管理システムの海外拠点への導入を担当。2年目以降よりリーダーとして要件定義・設計開発・導入を経験。2017年12月よりNewsPicksに入社し、フロント、バックエンド開発を担当し、現在はNewsPicks Enterprise、MOOC等、法人向けSaaSの開発に従事。

プロダクトに熱量を持ち、成長組織で自分を高めていきたい

――まずは自己紹介からお願いします。

松本:
新卒で金融専門のITコンサル会社に入社し、クライアントであるメガバンクの海外支店向けに、トレーディングシステムやリスク管理システムといった金融システム導入をしていました。入社当時、金融商品のリスク計算に興味があってITコンサルタントとして就職していたんですが、どういう職種であっても開発を経験させる方針を持っている会社だったんですよ。なのでお客様と会話して要件定義して、設計、開発、導入、また導入した後の保守運用するところまで関わらせていただきました。

入社2年目から海外案件の開発リーダーとして、しょっちゅう海外に行ってプロジェクトを進めるようになりました。ただ、海外案件ではよく見られることかもしれませんが、たとえば法律の違いによる特殊な仕様や認識相違から、問題が頻発するんですよ。外部システムとの連携の関係から各ベンダーとの折衝も行い、なんとかプロジェクトを進めようとするものの、システムトラブルはもっとスマートに解決に持っていけないかという感覚が常にありました。

またリーダーとして、特に年配のメンバーや先輩社員との対話を通じて、ITに関して自身がもっと深い知識をつけたほうが良いのでは? と課題意識を持つようになったんです。モノを作る楽しさに気づいたのもこの頃ですね。その後モヤモヤがあるまま過ごしていましたが、エンジニアとして転職すればモノづくりができるし、IT知識を集中して高められると思い至り、転職を考え始めました。

金子:
僕も新卒でSIerに入社しました。入社当初はネットワークエンジニアとして経験を積んでいたんですが、入社3年目のある時、社内でOSSを開発するプロジェクトが立ち上がり、そこで初めてプログラミングの世界に足を踏み入れたんです。

プログラミングは大学で教科書レベルのことしかやったことがなかったので、右も左も分かりませんでした。当時は頼れる人もいなかったので、本当に辛かったです。他のOSSのソースコードやドキュメントを片っ端から読んで、毎日胃が痛くなる思いをしながらもなんとかプロダクトを形にしました。

当時の経験は実は今でも精神的な支えになっています。NewsPicksに入ってからも大変なことはありますが、「あの時の苦労に比べれば……」と思って踏ん張れるんですよね。

そんな経験をしたOSSプロジェクトの後に、クライアントの新規事業開発支援を行う事業にアサインされることになりました。スマホアプリやIoT関連のサービスなどさまざまな新規事業に関わる中で、よりユーザーに身近なサービス開発に関わる機会が増えていったんです。それらの経験を通じて、世の中の人々に広く利用してもらえるものを作りたいという気持ちがだんだん強くなり、転職を考えるきっかけとなりました。

――ニューズピックスに入社を決めた理由について教えてください。


NewsPicks 金子

金子:
あるベンチャー企業と連携してiOSとAndroidアプリの開発を行う案件があり、それが転職を具体的に考えるきっかけになりました。自分が作ったアプリをアプリストアにアップし、広くユーザーに使っていただくという経験を通して、こういう体験をこれからも続けていきたいなと思ったんです。一方で、SIerとしての立場で関わることの限界も感じてしまったんですよ。

自社プロダクトではないので組織的な壁やしがらみから、プロダクトを良くするための意見が通りにくいと感じるなど、もどかしさがあって。自分が普段使うプロダクトを自分で良いものにしていきたい、自社プロダクトを持つ会社に転職した方が良いのではと考えるようになりました。

転職活動をする中でニューズピックスを選んだ理由は、大きく2つあります。
1つ目はプロダクトが好きになれて、自分事として開発ができると思えたからです。NewsPicks以外でご縁があった企業もありましたが、技術力の高さに魅力を感じたものの、その会社のプロダクトよりNewsPicksのほうが好きだなと思って。NewsPicksはもともとユーザーとして利用していたのが大きかったのかもしれません。経済に興味があり、ニュースを読むのが好きだったので、日常的に利用していました。体験を思い起こしても、NewsPicksははっきりと好きだと言えるプロダクトだったんです。

2つ目は、技術面以外も含めて成長できる環境だと思ったからです。面接は合計で4回あって、技術力を求められるというよりは、会社のバリューとの相性――カルチャーフィットを重視した内容だったと記憶しています。面談の中で、「前の会社だとやりたいことができない」と伝えたところ、「他責にしているよね?」「自分の力で変えようとしたことはないのか?」と指摘を受けました。悔しい気持ちにもなりましたが、だからこそこの環境で自分を高めていきたいと思い、入社を決意しました。

松本:
私はいくつか理由があるんですが、1つはモノづくりをする上で「意味あるもの」を作れる環境だと感じたからです。いろいろな企業を見ていく中で、モノづくりをするなら依頼されたものをただ作って終わりにするのではなく、本当に意味があるものを自分で考えて作っていける、その思考の幅が広い領域が良いなと思っていました。

前職では、ある程度前提条件が決まった中でシステムの要件定義や開発をしていたのに比べ、NewsPicksのプロダクトは考える範囲が広そうだなと思っていました。要件を決めていくプロセスがまた違ったものにもなるだろうと思い、それを経験してみたいと思ったんです。何よりC向けプロダクトに興味があったのが大きかったですね。

もう1つの理由は、NewsPicksの急成長と変化のフェーズに魅力を感じたことです。当時のNewsPicksは、ユーザー数がすごい勢いで伸びており、それに伴って採用活動にも力を入れていた時期でした。組織としても体制が変わり、一層の成長に向けて変化をしていこうというタイミングだったんですね。自分も一員となって、グロースしていく感覚を得たいなと思ったんです。

また、現CPOの文字と前職が一緒でして、彼と仕事ができる点にも惹かれました。前職で直接の面識はなかったんですが、コードのAuthorに文字の名前がよくあって、きれいなコードを書く人だなというイメージがあり、憧れていたんです。NewsPicksの面談が進み、文字と直接話する機会がありましたが、話に聞き入り興奮したことを覚えています。

裁量が大きいからこそ、周りを巻き込む力が必要


NewsPicks 松本

――現在はどんな業務を担当しているんですか?

松本:
私はNewsPicks Enterpriseという、企業の変革を担う社員の育成を手助けする法人向けサービスを担当しています。チームのコードレビューや機能要件整理、タスク管理をしつつ、実際に自分でも手を動かして設計や開発を進めています。

NewsPicks Enterpriseは新規事業なので、まさに今、価値を磨き込んでいる段階なんですね。日々さまざまなアイデアが生まれていますし、クライアントからも意見をいただきますが、本当にその機能を作る意味があるのか、常に思考しながら開発をしています。時間が有限である以上、そのアイデアが本当に作るべき機能かどうか、優先順位付けは極めて重要です。プロダクトに関わるメンバーでよく議論しており、本質的な価値提供を心がけるようにしています。

金子:
今は広告事業を担うNewsPicks Brand Design(以下「Brand Design」)という組織で、広告配信システムの開発・保守を行うエンジニアチームのリーダーを務めています。直近ではアプリのリニューアルがあり、既存の広告システムを新しいUIに対応させたり、新しい広告商品の開発をしたりしています。業務内容としては、プログラミングをガッツリと担当するよりも、ビジネス要件の整理やタスク管理など動きとしてはPMに近いですね。

業務の中で特に心がけているのは、Brand Design特有の観点と、開発スピードのバランスを保つこと。サービスに対するアイデアがどんどん出てくる環境で、それを素早く実装して、ユーザーの反応を見て、改善して、また実装していくというフィードバックサイクルがすごく早い会社だなと感じています。一方で、僕が関わっているBrand Designは法人向けの広告商品を扱うため、広告効果に対する数字――たとえばどれくらいのユーザーがその広告を見たのか、どれだけクリックしてくれたのかといった数字の扱いは非常にセンシティブですし、事前に営業からクライアントに案内している仕様を簡単には変えられません。

このように開発スピードとBrand Design特有の観点のバランスを保つのはなかなか難しいですが、自分にしか出来ないという自負を持って日々業務に取り組んでいます。特にこの半年はアプリのUIを大幅にリニューアルするプロジェクトがあり、広告数値や仕様の間違いがないように裏側のシステムを移行するのに苦労しました。なんとかやり遂げることができてホッとしています。

――業務を進める中で、どういったところにやりがいを感じますか?

金子:
そうですね。一番は自分で作ったプロダクトが、多くのユーザーに使われ、役に立っていると実感できることです。家族や友人に、「これ作ってるの俺なんだよ」と伝えられるのも嬉しい点の1つです。前職は世の中の人たちの目に触れる機会がほとんどないものを作っていたので、分かりにくかったんですよね。

松本:
それは私も感じますね。前職ではトレーダーなど特定の方のみが使うようなプロダクトだったので、友人に自分が作っているプロダクトの説明をしても伝わりにくかったのを覚えています。NewsPicksは分かりやすいプロダクトなので、周りから「使ってみたよ」という声がもらえるし、お客様から良いフィードバックをもらえた時は嬉しい。やって良かったなと思います。

金子:
あとエンジニア1人あたりの裁量が大きいことも、やりがいにつながってます。事業の幅が広く、新しいことに進んでチャレンジしようとする会社なので、やりたいことが山のようにあるんですよ。だからこそエンジニアそれぞれが自分で考えて、自分で意思決定して行動していかないと、スピードについていけなくなります。やりたいことがたくさんある分、考える負荷も高い。誰も正解を持っていない中で、自分の責任で意思決定しなければならないシーンが多いんですね。

たとえば、ビジネスサイドから新しい広告商品のアイデアが出てきたとき、最初の段階ではふわっとした内容なこともあります。そこからやりたいことをヒアリングし、まずはシステムに落とし込んだ時にどうなるかを整理して共有します。次に既存の仕組みが応用できるかどうか調査し、自分だけでは分からなければ有識者に聞いてまわり、実現方法を検討します。

仕様を決める際はデザイナーに依頼したり、他の開発チームにも依頼したり、スケジュール調整も含めて自ら推進していく力が問われるんです。もちろん自分も開発に加わって形にしていきます。規模が小さいものはこれらを一通り自分でやる必要があるので、待ちの姿勢ではとてもじゃないですが対応できません。

以前iOSアプリ内の課金を実装するプロジェクトにiOSエンジニアとして参加していましたが、以前から課題意識を持っていたアーキテクチャについて、思い切って新しいアーキテクチャを採用して実装したんですね。その後、そのアーキテクチャに関する勉強会を実施していると、他のメンバーも新しいアーキテクチャで実装していくようになってくれました。裁量がとても大きい会社なので、熱意ある人がどんどん引っ張っていくし、みんなもその熱意に応えてくれるんです。

松本:
たしかに自分で業務をコントロールできる自由さは、やりがいにつながっていますね。どういう機能の何をどういう順番でやっていくか自分で考える必要があるので簡単なことではありませんが、説明が理にかなっていればその意見が採用されます。

あと、一緒に働いているメンバーに何かを提案して合意に至ったときに、そこからのアクションがすごく早いなと感じます。意思決定も早いし動きも早い。そのスピード感がやりがいにつながり、また提案したいという気分になるんです。

オープンでフラット、個人のWillと向き合うカルチャー


NewsPicks Product Development Team

――プロダクトチームはどんなカルチャーなんですか?

金子:
ユーザベースグループ全体として、情報は全てオープン。もちろんプロダクトチームにもそのカルチャーが根付いています。Slackを例に挙げると、ほとんどのチャンネルはオープンで、議論にも気軽に参加できるし、自分から情報を取りにいきやすい環境なんですね。ただSlackチャンネルが大量にあるので、情報は自分で取りに行くというカルチャーの中、自分からキャッチアップしていかないと、どんどん置いてかれてしまう側面もあります。最初はどの情報を取っていくべきか、取捨選択が大変でした。

また、開発の進め方はチームによってさまざまで、プロジェクトやチームメンバーの特性などに応じて、その時々で良い進め方を自分たちで考えるカルチャーがあります。開発チームは多くても7〜8人の規模なので、何か課題があればすぐ対応できます。上下関係なく、フラットに議論できる雰囲気です。

あとは個人のWillを尊重するところですね。プロダクトチームとしてのミッションと、個人のWillを掛け合わせて、ミッション達成のために大きな自由度を与えるというカルチャーなので、双方の向かう先がちゃんと一致しているかどうかについて、組織全体で向き合っていると思います。

松本:
風通しが良いんですよね。チーム内では年齢関係なく自分の意見を発言できるため、思っていることを気軽に共有できます。新型コロナの影響でリモートワークになってからも、コミュニケーションで困ることはありませんでした。

また、定例ミーティングもオープンなカルチャーにつながっていると感じます。毎日の朝会から始まり、そこで解決できなかったものは週1で行う振り返り会で次のアクションを決めています。業務とは関係ないことだと、週に1回オンラインでランチ会を行い、雑談などもするようにしています。

――そういったカルチャーを作るためにも、チームとして大切にしていることはありますか?

金子:
私が感じるのは、チーム全体がプロ意識を持っていることです。ビジネスのスピードばかりを追うのではなく、長い目で見たときにエンジニアとして技術的負債を抱えすぎないように、時間をかけるべき対象を明確にしながら進めています。こうした部分はビジネスサイドにもしっかりと伝えています。

松本:
まずは楽しく仕事をすることですかね。納期通りリリースできた時や、忙しい時期を乗り越えた時などは打ち上げをしますし、今はZoomですが、遊びの場をあえて作って楽しむことも大切にしています。チームメンバーの雰囲気が良く、協力して乗り越えていけると思えることは自慢ですね。

あとは効率だけでなく、プロダクトやチームの成長を意識しています。プロダクトの成長に関しては、たとえば効率を考えるとA案とB案が妥当と思えたとしても、時間はかかるけれどC案の方が将来的なプロダクトの成長につながると思える場合、C案を選ぶこともよくあります。チームの成長としては、メンバーがタスクを終えたタイミングで他のメンバーにタスクの内容や学びを共有する会を行い、属人化させず他のメンバーの知識にもなるようにしています。

――最後に今後どんな人と働きたいかを教えてください。

金子:
自律的に動いて意思決定していける人と働きたいですね。これから先もやりたいことが山のようにあって、どんどんユーザー規模も拡大していきます。プロダクトオーナーのつもりで、要件定義から実装までを一通りやっていきたいという意志のある人に来てほしいです。

松本:
それに関しては同意ですね。たとえば課題を発見した時、その課題を指摘できる人は多いかもしれません。でも私が一緒に働きたいのは、そのもう一歩先の行動が取れる人なんです。指摘した課題を解決するために、普段の業務の限られた時間の中でも率先して行動し、解決するためのアクションがとれるような人と働きたいです。

特に私のチームは法人向けなので、スケジュールやセキュリティで気をつけなければならないことが多い。そんな中でもスピード感を出すために日々試行錯誤し、さらに発生する課題を解決していかなければいけません。自律的に動いて意思決定しているような人であれば、活躍していけると思います。

金子:
NewsPicksは今後もユーザー規模をどんどん拡大しようとしており、プロダクトとしても、現在あるさまざまな事業を1つのNewsPicksアプリ上でプラットフォームとして完結できるようにしようとしています。ビジネス的な要求と開発スピードを維持できるようアプリを進化させていくことが求められていて、非常にチャレンジングなフェーズなんですね。

コードベースが大規模化し、さらに複雑化しているので、修正の影響範囲も見えにくくなると予想しています。そのため、アーキテクチャ設計を見直し、テストコードを増やすなどの改善を実施していくつもりです。大規模なアプリの開発経験がある人や、アーキテクチャ設計や品質向上に興味がある人にはぜひ仲間になってほしいです。

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